あわびさん日記

〜さもやらぬさえもせぬひびのことやらつらづらと

(本当は怖い)京都へ

土曜は友人と京都へ

とてもよい天気だった

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晴明神社へは初めて来た。
陰陽師で有名な平安時代天文学者 安倍晴明を祀った神社

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近くには安倍晴明式神を封じたという一条戻橋がある。
式神というのは、ポケモン、妖怪(妖怪ウォッチにおける)、スタンド、仲魔、使い魔、召喚獣の元祖のことだ。
陰陽師が呼び出し使う魔物である。
一条戻橋は、また千利休大徳寺の木像の一件で秀吉の怒りを買い死罪となった後、
その首が晒された場所でもある。

その一条戻橋を渡って御所方面へブラリと。
この辺りは懐かしい場所。母親の実家があった辺りで住んでいたこともある。
私がお宮参りをした神社、つまり産土神である護王神社を訪問。

無事を報告した後は、お香が切れていたので山田松香木店でお香と白檀の数珠を購入。
その後、烏丸通を下って菅原院天満宮に立ち寄り、そして烏丸丸太町からバスで木屋町の祥風楼へ。
祥風楼は伏見の黄桜が出している店で手頃に京料理を味わえるので気に入っている。
京弁当を熱燗と頂いた後は、花見小路を抜けて建仁寺のそばを抜けて東山安井の縁切り神社「安井金比羅宮」へ。

友人がどうしても行きたいといくので初めて来たが、かなりの人出。
岩に穴が開いており、抜けると悪縁を断て良縁を呼べるのだそうだが、その岩を抜けるための列ができるほどである。
友人がその列に並んでいる間、暇つぶしに他人が書いた絵馬を見てると驚いた。
「●●と××が分かれて●●が死にますように」やら「●●県●●市●●の××社、潰れてしまえ!。」
などと実名で呪いの言葉が書かれているものがほとんど。
中には病的と言っていいほど無数の「死ね」という文字で絵馬の表面を埋め尽くされているものも。
人の恨みとは恐ろしいものだとか思っていると、ふと悪縁を絶つべく穴を潜ったはずの友人の姿が見当たらないことに気づいた。
はて悪縁を断たれたかと半ベソ状態になったところに、友人の姿を見つけたときの嬉しさと言ったらなかった。
あとで友人に話したらバカかと言われたが。まあ大変な場所であった。

その後東山安井のホテル街を抜けて六道珍皇寺へ。
ここは平安時代の葬送地である鳥辺野の入り口、六道の辻がある場所。
小野篁閻魔大王に仕えるために地獄に通っていたときに使っていたという井戸がある寺である。
たまたま行った日が特別公開日とのことで
普段なら非公開の「地獄絵図」と「地獄へ通じる井戸」を見ることができた。

六道珍皇寺のあとは、「墓場の鬼太郎」のエピソードの元ともなった幽霊飴を買いに
六原へ。子供を身ごもったまま死んでしまった母親が墓で出産し、自分がお乳をあげられないため、毎晩飴を買いに来る話。
この辺りは轆轤町(ろくろ町)というが、元々は「髑髏町(どくろ町)」と言われていた場所だと
何かの本で読んだことがある。六波羅探題で有名な六波羅がつまり今の「六原」だが、
もともと葬送の地で髑髏が転がっていたので「髑髏原」と呼ばれていたらしい。
そこで売られている幽霊飴。なんというか。

飴を買った後はさすがに疲れてコーヒーブレーク。これ以上はいいだろうということでバスで祇園に戻り、
カラオケ、で、京都駅で飯を食べ、帰宅。

こう書いてみると、なんと恐ろしい場所ばかり巡ったことか。
くわばらくわばら。あ、くわばらの由来の桑原町も京都の地名だったなー。

九州・愛媛 弾丸ツアー その1 

GWに九州のバスが乗り放題となるというSUNQパスを使って九州をぐるりと回ってきました。4日間で福岡、長崎、雲仙、熊本、阿蘇、別府、そしてなぜか愛媛まで巡るという特急弾丸ツアーでしたが、楽しかったです。

一日目

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まずはJR住吉駅発 19:10のフェリーバスで六甲アイランド阪九フェリー乗り場へ。

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フェリーは満員!さすがGW。予約したのは2等でしたが、人が多いからか個室のドライバールームをあてがってくれました。

二日目

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というわけで九州上陸。船は定刻通り8:30に門司港に到着。フェリーバス(無料)が小倉まで連れて行ってくれます。

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小倉に到着。モノレールを中心とした立体的ななにか近未来的な町並み。

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ここで今回の旅の主役SUNQパスを購入。北部九州を回るということで3日間8000円のものを購入。ここからが旅の本番。

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さっそく西鉄バス 9:35分発のなかたに号で天神へ。ただ、これがGWの渋滞に巻き込まれて一時間ばかり遅れる。到着は11:45分ごろになってしまいました。

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着いてみるとと博多どんたくの真っ最中。元々は一時間程度の滞在予定だったが、これを伸ばしてどんたく見学をすることに。

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まずは腹ごしらえ。ShinShinという店のネギラーメン なんでこんなに麺が細いのにシコシコしていてかつ香り立つ豚骨スープにからみつくのか、ああ幸せな時間。

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と2時間ばかり博多どんたくを堪能したあと、天神バスターミナルへ

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天神バスターミナルからは14:46発「スーパーノンストップ 九州号」で一路長崎へ!

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長崎は何度も来た街なのだけど、見てなかった出島を観光。案外面白い。

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で、GWだから夜景が見れるというので路面電車にのってグラバー園へ。

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おお、たしかに美しい。グラバー園も進化していて、これまでえらい坂を登らないといけなかったが、いまはグラバースカイロードという斜行エレベーターを乗りついで坂を上らなくても一気にグラバー園の一番高いところまでいけるようになっている。

で、チャンポンと皿うどんを食べて、今晩の宿、長崎県婦人会館へ。この宿、設備は古いが部屋は広く、清潔で一泊3,240円(税込み)というコストパフォーマンス抜群の宿。大変お世話になりました。

三日目

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朝からバスターミナルへ行き、9:00発雲仙行き特急バスに乗り込みます。さあ、九州横断道路踏破の旅がスタート。

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長崎に来る度に思うのですが、長崎の海はなぜこんなに青いのでしょうか?長崎の海ほど青い海を僕はまだ長崎以外で見た事がありません。

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というわけで10:40定刻通り雲仙到着!ここでゆったり温泉という手もあったけど、先を急いで次の11:13発のバスで島原港へ向かうことを決め、23分間の弾丸観光決行!

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途中でこの看板をみつけ時間のない中でも温泉卵を急いで購入!とんでもない訴求力だぜ!

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というわけであっと言う間に次のバス。島原港へ向かいます。

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島原港へ到着!ここから12:05分の熊本港行きオーシャンアロー号に乗り継ぎです。これもSUNQパスが使えます。

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というわけでさよなら長崎。雲仙普賢岳が見えますね。

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熊本港からは熊本市内まで連絡バスで向かいます。30分ほどです。

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で、熊本市内!ゴールデンウィークだからか、すごい活気!はじめてしったんですが、熊本の街は街全体が城中心に出来ていて、駅から中心部に向かおうとすると、まるで城の長い廊下を歩くが如く、長い道のりを行かなければなりません。それがなんとも重厚な熊本のイメージを如実に表しているようで面白いなあと。その「長廊下」を今回の旅では何度も行き来する事になります。

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で、熊本名物、タイピンイエンというスープ春雨。これがまた春雨の歯ごたえといいスープの薄さ濃さといい具材のシャキシャキ感といい表面だけあげた卵の香ばしさといい、、絶妙な絶品なのですよ。僕は中国に長くいたのでタイピンイェンと言えば水餃子、ワンタンのたぐいだと思っていたのですが、こっちのタイピンイェンも本当にうまい。

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で、その後熊本城を観光し、

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水前寺公園

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で絶品馬肉を頂き、

熊本駅前のホテル三番館というこれまた税別3500円程度の安宿にチェックイン。安い割には、場所もよいし、姉妹店の大浴場、サウナまで使えたので非常によしというところです。

で、翌日は、阿蘇、別府へ向かいました。

 

 

徳島になにがあるか

この数年、徳島へ、毎年のように行っている。
大学時代の先輩が住んでいるからという理由が大きいのだけど、
徳島という場所自体も気に入っている。

気に入っているのだけど、徳島というのは不思議な場所で、何に気に入っているのかがさっぱり自分でわからない。いつも帰りのバスで「結局徳島のことは分からんな」と思う。「結局なんやねん」、と。こう書くと、地元の人は「何があるのかわからない、じゃなくて何もないんだよ」などと卑下するのだけど、街歩いてても楽しいし、今回食べた牡蠣(正確には香川だけど)やラーメンみたくグルメもあるし、まあ満足なのだから、何かはある。だけど、それが沖縄や、北海道のような観光の盛んな所みたいにドンと中心に据えたものがなく一つ一つの楽しみが散発的なので結局、雲を掴むような印象になるのだろう。

まあ、そんなことを考えながら今回も帰りのバスを待っていると、年の頃、37の僕より少し若いぐらいの女性達が、徳島弁でペチャクチャと忙しくおしゃべりしながらバス乗り場にやってきた。結構なボリュームで話すので、いやでも会話の中身が聞こえて来る。どうも、「大阪に今は住んでるけどまた帰って来るからなー」といった、同窓会のお見送りだったようだ。

バスに乗り込み大阪に帰る人、徳島に残る人。その間で交わされる気取らない飾らぬ徳島弁での「また帰って来るよ」といった挨拶を見てると、あっと気付いた。徳島にあるもの。それは「地元」だった。

僕の地元は神戸だけども、徳島へ行って、物を買ったり街の人と会話したりすると、本当ほっとする。気取らずに済む。普段着暮らしだ。街の店も、お土産屋さんも、観光の盛んな県に比べて全然商売っ気がない。特産物をその値段で売っているだけだ(もちろん味はよく、神戸で買うより断然安い)。そういう素っ気なさが本当に居心地がいい。で、よく調べてみると、散発的には色々見たいものがある。まさに「地元」感覚で遊べる場所。それが徳島なのかなと。

これからも一年に一度ぐらいは「地元」に帰るつもりです。で、また帰りのバスでは首をひねりながら「徳島にはいったい何があるんや」と独りごちたろ、と思ったりしております。まあ、こんなこと書きながら、阿波踊りに行った事ないという徳島ファン失格ぶりですが。

 

沖縄に行きました その1

去年に引き続き沖縄へ6泊7日の一人旅。大好きな貧乏旅行です。去年はスカイマークで行ったのですが、今年はJetstarとピーチで行きました。直前に近い感じだったのに、関空->那覇->石垣->関空というルートで総額1万2000円ほどでした。那覇->石垣なんて2500円だもの。びっくり。

で、一日目は関空からJetStarで那覇へ。那覇は少し雨模様。おなかがすいたので、去年気になっていた大東そばと大東寿司を食べにパラダイス通りへ。

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たしかにこれはいける。寿司の方は特にマグロの漬けがかなりお酢を効かせたシャリに載っていて独特の風味。ぺろっと頂けました。


で、那覇は去年さんざん遊んだので、友達が陶芸作家をしている読谷村へバスで。
ゲストハウス「ちいさなにじ」で宿泊。このゲストハウスが革細工作家の女性が開いている一風変わった宿。とても話しやすく、ビールを飲んでテレビを見ながら、あれやこれや話しているとまるで友達の家に遊びに来たような気になってしまうほど、リラックスできる宿でした。ゲストハウスの楽しみとはこれだよね。また同宿の方にはフェリーチケットを譲ってもらったりと、お世話になりました。

 

翌日は友達と待ち合わせをして読谷やちむん村という、陶芸作家が集まって住む場所を見学。実際の工房なんかも見せてもらい、本当楽しみました。

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こんな大きなツボなんかも作ったりしてる。何度聞いてもここまで大きいツボを作る作り方は分からずじまい。理解力ゼロですいません。

 

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 やちむんの里にある釜。かなり大きいこうした釜が、いくつも点在する。2ヶ月に1度ぐらいこの釜を使って焼くとか。それまではずっと焼き物を形作る作業。いざ焼きとなると、何日間も寝ずの番をするとか。

 

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 いまはこういう釜で焼く事もあるらしい。ただ、1300度ぐらいまで熱するこの釜の横で作業するのは本当に過酷とか。冬はまだましだが、夏なんて地獄とのこと。僕がいったときも冬で冷やしている途中だったにもかかわらず部屋の中は汗ばむぐらいだった。

 

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 こういう感じで形作った器や皿を乾かし焼きの工程に持って行く。すべて手作業だ。

 

興味深い工程を見学した後は、近くの残波岬に連れて行ってもらった。

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 沖縄の海は本当に奇麗だ。その後、タコライスが食べたくなり、17年ぶりの金武へ。

 

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久しぶりに来た金武も、相変わらずなにか不穏な空気に抱かれた街だった。街を占める海兵隊相手のクラブや飲み屋、そしてホテルといった古ぼけた歓楽設備にどうしてもそういいう印象を持ってしまうのだけど、それに加えて、タトゥーショップとそこに入り浸る米軍兵士にやけにヒリヒリした印象を受けた。


そんな街の名物はタコライス

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 美味しかったけど、タコスの食べ方は勉強しないとテーブルがえらいことになる。ボロボロとこぼすわけで、えらく恥ずかしい。

横のテーブルにたまたま居たおばあさんと話す。沖縄の方だったが、米軍兵士と結婚し、ミズーリ州に住んでいるとのこと。同窓会に出席する為にその旦那さんを連れてアメリカから来たらしい。沖縄の人は本当に人の縁を大切にする。同級生は家族のようなものだと言う。この旅行でも何泊もさせてもらっているという。アメリカもいい、沖縄もいい、とおっしゃる。うらやましい限り。

その後、読谷村に戻り、ドラゴンズ2軍キャンプへ。全然選手が分からず。なんかもう終わっていた。

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で、そのまま那覇へ向かい、沖縄国際大学の米軍ヘリコプター墜落現場へ。墜落現場となったビルは解体され新しい建物に建て直されているのだが、当時、焼け残った木と墜落現場のビルの壁の一部が残されている。本当に周りは学校と住宅地で、よく犠牲者が出なかったなと思う場所だった。正直行ってみてはじめて、ぞっとする怖さを知った。ただ、米軍については色々地元の人と話していると、全員が反対ではないし、米軍基地があるからこそ生活できている人がいることもよくわかる。金武で会ったおばあさんも米軍基地があったからこそ、最愛のパートナーと出会えたはずだしね。

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で、その後、栄町市場で飲み。日曜日の夜だったためか余り店があいておらず、すこし空振りな感じだったけど、美味しいお酒は頂けました。

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これで沖縄本島は終了。次の日に石垣に向かいました。

我々は誰に監視されているか

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我々は常に監視されている
 
アメリカや韓国の性犯罪者は足首にGPS付の特殊なアンクレットをつけられて何年間か24時間その居場所を監視されるということを聞いたことがあるが、性犯罪者でないあなたもわたしも実は24時間365日、ある組織にその居場所を監視されている可能性があることを知っているだろうか? 
 
組織の名前は、AppleもしくはGoogle。で、彼らが使う道具はアンクレットではなくiPhoneやらAndroidといった素敵な名前を持っている。
 
iPhoneのお持ちのみなさん、自分が監視されている可能性があるかどうかは、手持ちのiPhoneの設定を見ればわかる。もしiOS7にアップデートされていたならば、設定から「プライバシー」、「位置情報サービス」と進み、位置情報サービス設定画面の一番下にある「システムサービス」をタップ、さらに一番下まで画面をスワイプし、「利用頻度の高い位置情報」をタップしてみればいい。もしこの機能を今まで知らなければえらく驚くことになる瞬間が待っている。なんと、最近このiPhoneを連れて行った「すべての」場所が一丁目一番地単位ですべて克明に記録されていることが示されているのだ。さらには、こっちが許可した覚えもないのに、このような情報をAppleの「マップを改善」するためにAppleが使うことが「できる」設定になっているのだ。
 
AndroidGoogle Mapにしても、やたらと「ログイン」することを促される。そして「ログイン」することによって、他のGoogleサービスで登録されたあなたを特定する情報(GMailを使っていれば人とのやり取り、交遊関係まで!)と紐づけられて、あなたがいつどこにいたのかがGoogleではどこでもわかるようになる。さらにはGoogleGoogle Nowなんていう機能を追加し、あなたのいる場所を元に情報をサーバーから自動的に送り出す、なんて宣伝文句まで言い出している。これ、言い換えるとあなたのいる場所がずっとGoogleさんが監視しているっていうことになる。
 
誰に首輪をつけられるか
 
彼らがなぜこんなにしてまで我々の位置情報が欲しいのか、と言えば、それ自体が莫大な価値を生み出す情報であるからだ。インターネットビジネスの基本はやはり広告モデルだ。そして広告の成功を握るのはターゲティング、つまり目標顧客層の徹底的絞り込みである。東京にいない客に東京にしかない店の広告を出しても無駄だ。テレビなどのマスコミではこの種の広告の無駄打ちがどうしても発生してしまう。最高なのは、神戸市東灘区本山中町の店の情報を神戸市東灘区本山中町の住民とそこによく行く人々に送ることだ。それが、ジオターゲティング広告と呼ばれる手法で、スマホにGPSが突き出した頃から研究されていたものだ。実際、GoogleAppleFacebookなどに登録した年齢や住所、趣味や交友関係などはすべてジオターゲティングに代表される消費層パラメータに数値化され、マーケティングにおけるターゲティングの数値指標として利用され、あなた向けに「カスタマイズ」された広告が表示されるようになる。もちろん拒否することもできるが、拒否するには大体延々とリンクの細道をたどって行く長い旅にでなければならなくなる。

インターネットのほとんどのサービスは「無料」である。ただ、「タダより高いものはない」のはネットの世界にも例外なく適用され、我々は大量の個人情報(出身地、出身校、世代といったあまり変動しないものから、いつどこに行った、どんな情報に興味があった?といった日々移り変わるものまで)をコンテンツ提供者にこちらも無償で「提供」しながらサービスを利用しているのである。ただ、こういった「広告モデル」がなければ無料サービスを受けられないわけで、ユーザーにも利益がある。そして、多くの「広告モデル」サイト運営者は個人情報は法律に抵触しない限りは第三者に提供せず社内で消費者ターゲティングのパラメータとしてだけ利用すると明記していることが多い。であれば、サイト運営者のところだけに我々の首につけられたGPS情報が留まるのだから、まだ安心してもいいのではないかという話をする人もいるのだが、(私にとってはそれ自体もどうかしてると思うのだが)、本当にサイト運営者のところだけに個人情報は留まっているのだろうか?
 

GoogleFacebookなどの大手インターネットサービス会社を通じて、米国家安全保障局(NSA)と米連邦捜査局(FBI)が個人情報を収集していたことが6日、英ガーディアン紙のスクープで明るみに出た。その続報を各メディアが伝えている。

 日本経済新聞の7日夕刊によれば、NSAとFBIが情報収集に利用していたのは、GoogleFacebookAppleなど9社。「PRISM」と呼ばれるプログラムを利用し、電子メールや接続記録のほか、Facebookへの投稿やYoutubeでの閲覧記録などを広範囲に収集し、人物の行動履歴などの監視に役立てていたという。

 この問題に絡み、政府に協力していたとの批判にさらされていたFacebookマイクロソフトは14日、政府による情報提供の件数をそれぞれ公表している。15日配信の日本経済新聞web刊によると、2012年後半に情報提供が求められたのは、Facebookが9000~1万件、マイクロソフトは6000~7000件。両社はサービスの利用実績に対して、要求は極めて少ないと主張している。

http://biz-journal.jp/2013/06/post_2345.html 

 

同じ記事にさらに興味深いことが書いてある。最後に引用しておく。

 

日本人にとっても、この問題は他人事ではない。オバマ大統領は7日、カリフォルニア州サンノゼ市で開かれた集会で記者団の質問に答え、インターネット上の情報収集について『米国市民や米国在住者を対象にしたものではない』と強調している(日本経済新聞8日夕刊)。つまり、情報収集の対象にされたのは、米国から見た外国人。当然、日本人も含まれるのだ。