あわびさん日記

〜さもやらぬさえもせぬひびのことやらつらづらと

プロジェクトマネージャ試験に合格しました。

はじめに

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最近、よく会社の後輩エンジニアにも、社外の知り合いにも尋ねられるのが、「プロジェクトマネージャ試験受けるんだけど、、何かいい勉強法ない?」ということ。今の会社はそれなりの報奨金が出るので、自己研鑽のために、技術系高度区分の国家資格試験を最近毎回のように受けてうまいこと行っているので、そんなことを聞かれるのですが、質問を受ける度にサイトや本や勉強法を説明するよりもと思い、ブログに記載することにしました。またアフィリエイトリンクで小銭を稼ぐつもりでもあります。

心構え

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6割でよい

僕は資格試験を受けるときは全てそう思っているのですが、受かれば全てよしです。100点を狙うのではなく合格点を狙え。これです。我々はそれぞれが業務に忙しい社畜エンジニアなのですから、資格試験ごときのために割ける時間は限られています。効率化が重要です。なのでまずはハードルを下げるのです。合格点さえ取れればよい。そう考えると60点でよいのです。(午後Ⅱを除く)、入学試験は相対評価なのでとことんまでやる必要があります。だけど合格基準が明確な資格試験はそうではない。なので苦手な系統の問題はやる必要がないのです。そこを忘れると大変疲れる資格試験準備になってしまいます。僕らは試験というと入学試験を思い出してしまい、必要以上の準備をしてしまうことがありますが、そこは落ち着いてよくよく合格基準を読みましょう。6割できればよいのです。

合格率について

平成28年度のプロジェクトマネージャ試験の合格率は14.5%でした。約7人に1人しか受からない資格です。またこの合格率も出席した受験者数から割り出したもので、欠席者も含めた応募者数も含めると合格率は約9%になります。数字だけ見るとありゃ、難関資格じゃないの、と思ってしまうのですが、実はそんなことはありません。というのは、実は、ほとんどの人が準備してきてないからです。もっと正確に言うと、ほとんどの人が受かるように準備してきていないのです。別に受かる気もそもそも受ける気もないのだけども、会社に言われて、仕事の一部として試験を毎年受ける、そんな人が多いのです。だけども準備はしてこない。世の中に、一切準備しないで受かる資格試験はありません。だから討ち死にする。当たり前です。こういう人たちを外すとこの試験の合格率はもっと高くなります。そのぐらい、この試験は討ち死に目的で受ける人が多い試験なのです。そういった人たちがこの試験の見た目の難易度、つまり価値を押し上げてくれているので、合格者にとってはありがたいのです(笑)が、これから述べるやり方で効率的に少し準備するだけでその群れから脱出できます。

論文について

この試験の最大難関と言われているのが「論文」です。確かに2000文字以上の「論文」を2時間でその場で与えられたお題で書く、と聞けば至難の技だとも思います。ですが、これも、後で詳しく述べますが、立派な「論文」など書く必要はこれっぽっちもありません。ありきたりの当たり前のことを書けば受かるのです。これについても気負う必要はまったくありません。ただ、少し準備をしていけばよいのです。

具体的準備法

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パートごとに準備する

この試験は午前午後ともに2つずつ、合計4つの試験区分からなります。それぞれの試験区分が特徴を持っていますので、その特徴に合わせた準備をすると効果的です。

午前Ⅰ試験の準備方法

午前Ⅰ試験は四肢択一の高度試験共通問題です。簡単に言ってしまうと応用情報技術者試験の内容を四択にしたものです。

一番楽なのは応用情報技術者に受かっておくこと

もうこれ言っちゃうと元も子もないこと重々承知なのですが、あえて言います。応用情報技術者試験に合格しておきましょう。すると2年間は午前Ⅰは免除です。(他の高度試験区分の試験に合格、または午前Ⅰ合格でも2年間は免除です。)朝9:30スタートの試験を10:50スタートにすることができる。これは本当に楽です。プロジェクトマネージャ試験で大変なのはやっぱり「記述系」の午後の試験。午後Ⅱなんて文字書くだけで大変です。なので、先にやっておきましょう。応用情報技術者試験の試験対策サイトは山ほどありますが、問題をひたすら解いていくのが近道です。 http://www.ap-siken.com/apkakomon.php とかはとても便利です。また、本であれば、テキスト+問題集でやるのがベスト。

とかがいいのではないでしょうか。

とかいいながら、私もそうだったのですが、応用なんか受けたのははるか昔、とっくの昔に免除期間なんか終わってるわい、という方も多いのではないでしょうか。そんな方に私がやった方法を紹介します。

午前Ⅰはとにかく反復復習

すでに応用を持っているけどえらく昔の話だ、持っていないけど業界歴が長い、という人は問題をひたすら解いていきましょう。先述したサイト http://www.ap-siken.com/apkakomon.php もよいですが、本だと書き込めるので僕は好きです。なんども繰り返して問題を解いてみて、解けた問題に「シャーペン」か「鉛筆」でチェックをつけて、自信をつけましょう。こんな本がよかったです。

この本だけで、プロジェクトマネージャ業務に特化した午後Ⅱまで準備できるかはちょっと不安なので、あとでご紹介するプロジェクトマネージャ試験に特化した本と過去問サイトとの合わせ技で乗り切ります。

また心構えでも書きましたが、6割でいいんです。6割ですよ!なのでやたらと計算が要求されたり、自分の業務からかけ離れた問題は初めから相手をする必要はなし!です。答えを暗記したら点数が取れる問題ならば丸暗記すればよいかもしれませんが、理論を理解して計算までやらないといけない、という試験現場で「手のかかる」問題は放っておきましょう。業務で必要となったときに勉強し直そう、くらいの気持ちでよいのではないでしょうか。

午前Ⅱ試験の準備方法

実は午前Ⅰとほぼ同じです。ただこちらは免除なしですが。

午前Ⅱもとにかく反復演習

午前Ⅱは午前Ⅰが浅く広くだったのに比べプロジェクトマネジメント分野で深く狭くという出題傾向になります。とはいえ、四択から選ぶということは同じです。で、午前Ⅰもそうですし、他の高度区分試験もそうなのですが、午前Ⅱは過去問をやれば必ず合格します。なぜなら、足切りの60点以上を過去問との重複問題で稼ぐことができるからです。午前Ⅱは40分間で25問を回答する試験です。25問、本気でやれば30分ぐらいで回答することができます。過去問を5年間分ほど実施し、間違えたところをもう一度まとめてやり直す。これをやるのには大体3時間から5時間くらいあれば十分ではないでしょうか。これで午前Ⅱ対策は終わらせてしまいましょう。ここでもう一度言いますが、6割でいいんですよ!一応保険をかけるためにも演習では8割以上の正解率が欲しいところですが、手のかかる問題は放っておいてかまいません。

演習するために過去問が必要です。過去問題集はこんな本もありますが、

午前Ⅱだけならば、ネットで過去問演習をするのがよいと思いますし、私もそうしました。
http://kanauka.com/kakomon/pm/h27h/index.htmlkanauka.com
このサイトは解答解説もあるので役にたつと思います。(なぜかH28年度版のものはありませんね…)

とにかく午前Ⅱは過去問命です。一日、二日でよいので、過去問で準備しておいてから試験を受けると、準備してた問題ばかり出てきて、出題者は手を抜いているのかと思うほど、拍子抜けするのが午前Ⅱ試験です。その代わり準備をしていなければ、実際にPM業務をしていても知らないような知識を問われ苦戦します。というのも、実際のPM業務と国や偉い人が「PM」に求めている像が微妙にずれている、というか、現場を知らないというか、まあ、そういうもんなんです。とにかく、お客さんや上司じゃなく、国や偉い人が「PM」に知っておいて欲しいことを試験で問うてくるので、その準備はしておきましょうねということであります。ハイ。

午後Ⅰ試験の準備方法

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午後Ⅰが難関なのは文系試験だから

プロジェクトマネージャ試験の試験区分で一番難しいと言われるのが午後Ⅰです。ところであなたは文系出身ですか?それとも理系?文系で現代文が得意だったらおめでとう!午後Ⅰはもうほとんど現代文の入試問題です。問題の答えはほとんど問題文の中にあり、「それ」「あれ」といった指示語を元に探し、必要があれば要約するという試験なのです。もちろん全部の問題がそうではなく、ややこしい問題もたまにはありますが、それらは捨てても、必ず合格するように出題されます。午後Ⅰが難しいと言われる理由は理系が多い職種なのに、がっつりとした文系の現代文の試験を受けさせられるからです。なので文系でこの手の試験が得意だった人はおめでとう、で、以下に挙げるような本でいくつか問題を解いて解説を読むだけで合格します。そうでない人ももちろん買っておいた方がいいですね。いくつか種類が出ていますが、僕はこの本がよいと思います。試験に受かる戦略を全面に打ち出している本なので。

現代文が苦手なら

理系の人に現代文が苦手な理由を聞くと、採点基準があいまいだから、といったような答えをいう人がいます。たしかに綺麗に答えが出る数学に比べるとそうかもしれません。だけど、試験なのですから国語科目もロジックで解答が抽出できるようになっているのです。上述の本などで、午後Ⅰ問題をやってみて「苦手だなー」と思われた方、騙されたと思って以下の本を読んで見てください。大学受験のための現代文対策のための本で、「何を今更」と思われるかも知れませんが、どうやって現代文の解答をあぶり出すかに至る過程を非常にロジカルな解説で追っています。理系の頭にスッと入ってくる読解力の身に着け方の本なのです。試験を離れても、年を取れば取るほどに現場でも必要とされるのが文章の読解力。だからこの試験でもこういった読解試験が重視されているのでしょうが、苦手だと思う人はぜひこの本で読解力をつけてください。試験だけでなく、多分人生にプラスになると思います。

合格できる分の答えは問題文のどこかにある

もう一度繰り返しますが、合格できる分だけの正答は問題文のどこかにあります。合格できる分だけの、という意味はすべての問題の正答が問題文のどこかにあるとは限らないということです。問題文のどこかに答えのない問題を悪問と呼びます。実は、この試験を主催するIPAは100点満点の答案用紙をあまり見たくないのです。合格率が上がってしまうと、今年の試験は簡単だったのではないかという話になってしまうからです。なので、そういった悪問をわざと散りばめているのです。そういった問題は上述した本を使って過去問を解いて解説を読むという演習を何回かやってみると、悪問を分別できるようになってきます。解説を読んでもちょっと考えても問題を抽出するプロセスがスッと頭に入ってこないのが悪問なのです。そして、そんな悪問を見分けることができるようになってきたら、おめでとう!もう午後Ⅰを突破できる力をつけたということになります。悪問まで正答できるようにしようとすると、試験準備にもえらく時間がかかり疲れます。悪問を見分ける力をつけよう、と考えるのが効率のよい午後Ⅰの勉強方法です。

午後Ⅱ試験の準備方法

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「論文を書く試験」ではなくあくまで「論述式試験」

午後Ⅱは論述式試験、いわゆる論文を書く試験になりますが、実はIPAが公開している試験要項には「論文」なんて言葉は一つも出てきません。実は「論文」を書く試験ではなく、「論述型解答」を行う試験が午後Ⅱなのです。論文と言えば、何やら難しく、これまでになかった新しい視点から物を述べないといけないのかと勘違いしそうになりますが、一切そんなことはありません。そうではなく、「質問に対応するプロジェクト事例を記述する」のがこの午後Ⅱで求められていることなのです。「論文」なんていう言葉を使うから非常に難易度が高いように思えますが、そうではなく、平凡なよくある事例でもいいので、聞かれてることへの回答を含んだプロジェクト事例を書けばよいのです。

試験前から問題は公開されているに等しい

プロジェクトマネージャ午後Ⅱは2つの問題から解きやすい問題を選ぶ選択式科目ですが、過去問をみるとそのどちらかが持つ構造はほとんど同じものを踏襲している事に気がつきます。それは、設問アで、プロジェクトの概要と課題を書き、イで課題の解決策を書き、ウでその評価と改善策を示すという構造です。(たまにアで概要だけ書かせ、イで課題と解決策という変則パターンもありますが、これもこの構造のバリエーションと言えるでしょう。) そして毎年違うのはその課題の種別なのです。過去問をずらっと並べてみると、この課題の種別も傾向があることがわかります。よく問われるのは組織要員管理上の問題(組織内の情報共有方法やパートナー管理の話)、品質管理(テストやテスト完了報告の話)、進捗管理の話(工程の完了基準における工夫など)です。実際PMの仕事はカネ、ヒト、モノ、シゴトの管理ですが、カネ、つまり費用管理は出題するのが難しいからか問題数は少ないようです。つまりは、人、品質、進捗の管理において発生した課題とその解決策、そしてさらなる改善策を用意しておけばよいということになります。

構造をメモする

要員、品質、進捗上の「課題」ごとにその「解決策」、そして「解決策の評価」と「今後の改善点」を箇条書きにして書き出しておきましょう。それが解答文の骨子になります。そして、それを頭に入れ、試験当日、午後Ⅱの試験開始時にその構造を適用できる問題を選択し、問題用紙に構造を書き出しておきましょう。あとは構造に従ってペンを自動的に動かすだけです。
骨格の例は以下のようになります。

要員上の課題:
人材不足(パートナー企業の経営上の理由での突然の撤退)
解決策:
スケジュール調整(機能にプライオリティをつけて順次に段階リリース)
評価:
重要な機能は先行リリースできたので新業務自体は期日通り開始できた
経営陣からの評価良好
改善策:
ステークホルダー間の利害調整方法の改善(プライオリティ評価方法の協議不足により後から不満が吹き出したなど)

自らの経験がなくてもOK

ある程度実際にプロジェクトに参加しそこで発生する「問題」と「解決策」を見聞きしていると上のようなメモは3つくらいすぐ書けるのですが、経験がそれほどない、立場的に知りえなかった人もこの試験を受けると思います。そんな人は下で紹介するような合格論文集を読んでみましょう。そして、要員、品質、進捗についての問題を解決した事例について、上記のような構造に抜き出し事例を身体化しましょう。

必ず受かりたいのであれば前もって解答文を書いておく

やはりやっておいた方がよいのは実際の解答文記述練習です。時間の感覚を掴むためにも有用です。書いてみると、あっという間に時間が過ぎてしまうことがよくわかります。やり方は、本番と同じで、構造のメモを基に解答文を膨らませていくこととなります。準備期にこれをしておくと、当日は本当に自動筆記状態となります。

また、こういう本もあります。プロジェクトマネージメント試験しか受けないのであれば少し勿体無い気がしますが、システムアーキテクト、システムストラテジスト試験など論述式問題がある試験をさらに受けるのであれば購入しておいてよいと思います。中身を立ち読みしましたが、論述式問題に取り組む際の有用なアドバイスが多く掲載されていました。

設問イ→ウ→アの順に答える

最後に解答時のテクニック的なことを述べます。午後Ⅱの解答は設問イ→ウ→アの順に答えましょう。この順番にすると一番重要な設問イから解答できます。イに時間がかけられるのです。設問ウは設問イに対する評価、改善策なので続きで記述できます。ア、プロジェクトの概要と課題は、記述するのにそれほど頭を使わなくてもよいところです。またイ、ウを書いているうちに筆が滑って少し考えていた課題と合わなくなった時も、後でアを書くことで課題の調整ができます。やった施策に課題を合わせることができるのです。そして一番大事なことはアは文字数の最低制限がないのです。イは800文字以上、ウは600文字以上という制限があり、これを下回ることはかなりのダメージとなります。多分、受からないでしょう。しかし、アはそういう制限はありません。あるのは800文字以内という上限だけです。なので、アを最後に残すことで、内容も簡単で最低文字数制限のないタスクを最後に仕上げることができるようになります。これは非常に有益なテクニックだと思っています。

おわりに

駆け足で見て来ましたが、いかがでしたでしょうか。プロジェクトマネージャ試験の攻略法。僕は上記の方法を使って、本試験に一発合格することができました。これから受験される方々の合格をお祈りし、このあたりとさせていただきたく思います。

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